■ Daihyou - Kikou 2017 ■

◇2017年4月14日付◇

 

『4月14日に思う』

私が以前コラムを担当していた『金魚屋古書店』に、こんな話がある。

突然の地震で、金魚屋の地下に広がる『ダンジョン』の本棚群が倒壊。
床一面に撒き散らされたマンガを見て、途方にくれるスタッフたち。

そんな中。
即座に金魚屋の常連が続々と集まり、ボランティアで片付けを手伝ってくれる。
瞬く間に片付いていく倉庫。そして更に強固になる、マンガバカたちの絆。
彼らの力で、金魚屋は危機的状況から抜け出すことができた。

ちょうど一年前。
大地震が夜の熊本を襲った。
クママンの事務所と倉庫も震度6弱に見舞われ、協力関係にあった保管場所も全て被災した。

無惨に倒壊した本棚、とんでもない方向に飛んで行ったパソコン、無秩序に散乱し床一面を埋め尽くしたマンガ・・・。

しかもそれは二日を置かず、未明により大きく繰り返された。

今でもあの時の衝撃を忘れることはできないが、むしろ長く記憶に残るのは、本震後混乱が続く中にも関わらず
クママンのために駆けつけてくれた、多くのボランティアの皆さんの活躍ぶりだった。

現実に、『金魚屋』と全く同じ光景が繰り広げられたのだ。

気の遠くなりそうな作業も、みんなでやればあっという間に片がつく
おかげで、事務所も倉庫も、西合志の旧議場も、程なく元の状態に戻すことができた。

もちろん冒頭の『金魚屋』のエピソードは、作家さんの想像力で描かれたものだ。
だが、復旧までの過程があまりにもピッタリなので、ビックリしてしまう。

少し落ち着き始めたころ、各方面から義援金を賜り、被災地ということで様々な便宜も図って頂いた。
この場をお借りして、関係者の皆様に心より御礼申し上げたい
地震そのものは、確かに不幸な出来事だったが、思いを分かち合う多くの人たちとの結束は、

より強まったような気がする。

間もなく合志市西合志開館する、合志マンガミュージアムも、その結束なしには決してあり得なかったものだ。

震災で何度も中止の声が上がったが、関わる全ての人の熱い思いが、実現への大きなうねりを生み出し、

今夏ようやく開館を迎えることができる。


この記事をご覧頂いている皆様、改めてこの一年間の厚いご支援に深く御礼を申し上げます

どうぞこれからも、復興していく熊本引き続き見守って下さいますよう、宜しくお願い致します。




                        NPO法人熊本マンガミュージアムプロジェクト 代表 橋本 博